世界中の人々に愛されるリグーリア州の郷土料理、ジェノヴェーゼのパスタが今年も始まっています。
クラシコのジェノヴェーゼペーストは、リグーリアの5つ星のリゾートホテルの厨房で教わったものです。シェフが長年修行していたピエモンテ州のレストランでは、1月と8月頃、店自体がバカンスで休業になるので、その前後に少しお休みをいただいて、毎年、夏と冬に2〜3ヶ月づつイタリア各地のレストランへ勉強のために働きに出ていました。ある年の夏にお世話になったそのリグーリアのホテルでは、バジルのジェノヴェーゼはもちろんのこと、ローズマリー、タイム、オレガノ、セージなど、ハーブのフレーバーをどの料理にも、さりげなく使っていたのが、とても印象に残っているそうです。
摘みたてのバジルたっぷりの自家製ペーストに、地物の美味しい新じゃがといんげんを一緒に和えた伝統的なジェノヴェーゼは、この時期だけのメニューです。ぜひお試しください。
そして、シェフの両親が、今年も自家菜園の野菜をたくさん届けてくれました。土作りから始まり、丹精込めて育ててくれた、ビーツ、にんにく、バジル。愛情たっぷり。ありがたいことです。掘りたてのビーツは本当に瑞々しくて美味しいので、お願いして少し大きめに育ててもらっています。サラダやメインの付け合せに大活躍です。珍しい品種を取り寄せて作ってくれたにんにくも、薄皮をむくとキラキラして宝石みたいです。フレッシュなうちにバーニャカウダのソースを近々仕込みたいと思っています。
地物の青梅や赤しそのジュース、フルーツのコンポートもそろそろです。旬の野菜やフルーツをしっかり食べて、蒸し蒸し暑い夏を元気に乗り切りましょう。
安曇野市商工会さんのご指導で、補助金制度を利用して念願のワインセラーを購入しました。これまでの部屋型のセラーより、よりしっかりと管理できるようになりましたので、デリケートなバックビンテージのワインも安心です。
イタリア修行時代、休みの日にはリュックを背負って、カンティーナにワインを買いに行くのが、一番の楽しみだったというシェフ。
当時(20数年前)のイタリアは、とてものどかで、ブルーノ・ジャコーザやジャコモ・コンテルノなどイタリアワイン界の巨匠のような方々も、料理修行にイタリアへやって来た20歳そこそこの若者にも、気軽にカンティーナを案内してくださったり、エノロゴがリリース前のワインをたくさん試飲させてくださったり、今思うと、なんともおおらかな時代でした。
ここ数年は、ワイナリーの代替わりが進んだり、オーナーが変わったり、もちろん素晴らしいカンティーナが新たにどんどん誕生したり、嗜好やトレンドの変化も目まぐるしい時代ですが、イタリアらしい土地の個性を感じるワイン、ふくよかで飲み疲れしないワイン、食事の時間がより楽しくなるようなワインをクラシコなりに紹介していければと思っています。
150本前後のワインリストの中から、おすすめのボトルワインを季節ごとに数本ピックアップしていますので、ワイン選びのご参考にしていただければ嬉しいです。リスト以外にも色々と取り揃えていますので、お気軽にご相談ください。お好みやご予算に応じてシェフが、「う〜ん」と悩みながらお選びさせていただきます。
また、現地でお世話になったレストランのシェフや、ご縁のあったワイン生産者さんを招いたディナーイベントなども少しずつ開催していければと思っています。
もう11月半ば。そろそろクリスマス・ディナーの準備も始めなければ・・・。